末日聖徒イエス・キリスト教会の最も目立つシンボルの幾つかは,その美しい神殿です。これらの建物は一体何でしょうか? その中では何が起こっているのでしょう? なぜモルモンの友人や隣人は,神殿に行くのでしょうか? その答えは下記に書かれています。
背景
現在世界中に134の神殿が稼動しており,27の神殿が,建築予定発表済み,または建設中です。神殿は,末日聖徒が日曜礼拝や週日の活動に使われる集会所とは異なります。神殿の奉献に先立って一般公衆の人々は建物の中の拝観ツアーに招かれますが,献堂された後は,参入資格を満たす教会員だけが参入することを許されます。
神殿に入る前に,末日聖徒は,神殿推薦状という書面を得るために,その資格を満たさなければなりません。この推薦状は,教会員とその人の教会の地元指導者とが個人的に内密な面接をして入手できます。このビショップあるいは支部会長は,その会員に自身の品行について,及び慎重な自己省察を促す質問をし,面接される会員はこれらの質問に正直に答えるよう期待されています。
神殿推薦状を得るための資格として,父なる神とイエス・キリストへの信仰を持っていること,及びジョセフ・スミスが当初キリストによって組織された教会の回復したことを信じていることなど,基本的な福音の原則に従って生活をしていることが含まれます。さらに現役の教会指導者に従っているかどうか,所属する教会の集会に参加しているかどうかも聞かれます。その他の必要事項には,教会の健康に関する律法の実践,什分の一の献金,貞潔を守り徳ある生活をしているかなども含まれます。神殿推薦状を得るには,会員は,他の人に霊的,肉体的,精神的感情的にいかなる虐待にも関与してはなりません。
ビショップか支部会長との初めの面接を受けた後,ステーク会長会の一人ともう一回面接をします。面接に関わったそれぞれの人が,面接された会員自身も含め推薦状に署名します。その署名は,質問に正直に答えたことと神殿に入るに相応しいことを意味します。
この推薦状は,教会員が神殿に参入する度に毎回照合され,二年毎に更新しなければなりません。
末日聖徒が神殿に参入する時は,純粋潔白さを象徴する簡素な白い服に着替えます。着替えた後,天の御父がその子供たちであるわたしたちのために持っておられる計画に焦点を当てた簡単な儀式に参加します。これらの宗教的儀式の詳細は,神聖なものですから,神殿の外では話しませんが,いくつかの一般的な原則については,話し合うことができます。
神殿の儀式は象徴的です
十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長は,次のように述べました。
「神殿は,すぐれた学校です。それは学びの家です。神殿の中では,深遠に霊的な事柄を教えるに理想的であるような雰囲気が保たれています…」
「その教育プランは,ことのほかすばらしいものです。それは,霊感に満ちたものです。名教師である主ご自身は,その弟子たちにしばしばたとえ話で教えられました。この教え方は,それ以外の方法では,理解できにくいであろう事柄を象徴的に表す口頭による教授方法です。」
「神殿自体が,象徴になります。夜,全照明がつけられた神殿を見たことがあるなら,それがどれ程感動的な眺めであるかをご存知でしょう。光に包まれ,暗闇の中にそびえ立っている主の宮居は,霊的な暗闇の中にますます深く沈みこむ世の中のかがり火として,イエス・キリストの福音の力と霊感を象徴しています。」(“The Holy Temple,” Ensign,1995年2月号32, 34)
神殿は人生の意味について答えを与えます
静かに自己を省みる瞬間,歴史を通じて多くの人が,「わたしはどこからきたのか? なぜここにいるのか? わたしはどこへ行くのか? 神は存在するのか? 死後何が起こるのか?」といった疑問を深く思い巡らしてきました。
末日聖徒は,神殿の中でこれらの疑問やその他多くの疑問に答えが得られると信じています。神殿の中で教会員が携わる儀式は,この人生には神聖な目的があるという知識を与えてくれます。
神殿の儀式は,わたしたちは皆,この世に生まれる前に神の子供として存在していたこと,そして死後も存在し続けるという事実を語っています。地上での生活は,永遠の旅路の一部です。神はわたしたちのための計画をお持ちです。この計画は,救いの計画,あるいは幸福の計画と呼ばれています。
神殿は永遠の展望を与えてくれます
それぞれの神殿は,「主の宮居」,地上で最も神聖な場所であるとみなされています。教会員にとって,神殿に参入することは,世を断ち切り,最も重要な事柄を深く考える機会です。ボイド・K・パッカー会長(十二使徒定員会)は永遠の展望は,非常に貴重なものだと次のように述べています。
「教会員が何かに悩んだり,心に重くのしかかる決定的な決断をしなければならない時,神殿に参入することはよくあることです。神殿はわたしたちの心の憂いのやり場として最良の場所です。神殿の中で,わたしたちは霊的な展望を受けられます。…」
「しばしばわたしたちの心は,問題に悩まされ,一度に注意を払うには,あまりにもたくさんの事をやいやいと求められるので,ちゃんとはっきりと物事を考えたり,明瞭に事を見ることができません。神殿では,心の混乱の塵が静まり,心にかかった霧や煙が晴れ上がり,以前には見えなかったことが見えるようになり,以前気づかなかった悩みを切り抜ける方法を見つけることができます。」(「聖なる神殿」36)
神殿は家族をつなぎます
神殿の中心は家族です。参入する人々は,すべての男女が,天の父の子供であることを学びます。ですから,神の家族として,わたしたち皆は,兄弟姉妹です。
すべての神殿の儀式は,家族関係の重要さを強調しています。末日聖徒の神殿で男女が結婚すると,二人はこの世だけでなく,永遠にわたって結ばれます。その夫婦は,ふさわしく生活するならば,互いとその子供たちの関係も,死を以って終わりになることなく,永遠に続くことが約束されます。
ゴードン・B・ヒンクレー大管長は,次のように述べました。
「女性を心から愛した男性,あるいは男性を心から愛した女性で,二人の愛が死後も続くことを願わない人がいるでしょうか。子供をなくした良心で,次の世で再びわが子を腕に抱く日を願わない人がいるでしょうか。人間の最も貴重な属性は愛であり,それは家族関係の中に最もよく現れます。永遠の命を信じていながら,天におられる神が息子,娘に対して,この愛を示してくださらないのではと思う人がいるでしょうか。そのような人はいないはずです。わたしたちの理性が家族の絆は死後も続くことを悟らせてくれるからです。人の魂がそう願っているからです。そして神はその実現の方法を啓示してくださいました。主の宮居での神聖な儀式こそがそれなのです。」(「なぜ神殿を?」神殿特集号2010年10月号24)
神殿の祝福は死を超えて
末日聖徒にとって,神殿の祝福は何にも勝って重要なものです。ですから,これらの祝福をいま末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になっている人々だけに制限することは,不公平なことです。これがまさしく教会が,この朗報を「あらゆる国民,部族,国語,民族」に分かつために,広範囲にわたる伝道プログラムを維持している一つの理由です(黙示録14:6)。
けれどもこの世に生きている間に回復された福音を聞く機会がなかった何十億もの人々はどうなるのでしょう? 彼らは違う時に生まれたからという理由で,これらの祝福を拒まれるのでしょうか? 正義と愛の神は,そのような事はなさらずに,すべての人がこれらの祝福を受けることができる方法を啓示されました。
ゴードン・B・ヒンクレー大管長は次のように説明しています。
「この世を去った人々は,代理を務める生者を通して,全く同じ儀式を受けることができます。使者のために地上で行われるバプテスマ,結婚,家族の結び固めなどの儀式を,受け入れるのも拒むのも,霊界にいる当人たちの自由です。主の業に強制はなく,あるのは機会なのです。」
「この代理の仕事は,死者に対する生者のたぐいない愛による仕事です。そのためには,すでに世を去った人々を見いだし,その身元を明らかにする大掛かりな家庭歴史の探求が必要です。その探求を援助するために,教会は家族歴史プログラムを作り,世界に類を見ない探求のための設備を整えています。家族歴史の記録管理庫は一般公開され,教会員でない人々の先祖探求にも役立ってきました。このプログラムは全世界の系図学者から賞賛を受け,歴史記録を保護する手段として各国で利用されています。しかしその本来の目的は,先祖の身元を明らかにする資料を教会員に提供して,自分たちが享受している祝福を,亡くなった先祖にもたらすことにあります。教会員はこのように考えています。
『自分が妻子を愛して永遠に一緒にいたいと思うなら,亡くなった祖父や曽祖父,そしてほかの先祖たちも,同じ永遠の祝福を受ける機会があってもよいのではないか』と。」。(「なぜ神殿を?」神殿特集号,2010年10月号25, 26)
終りに
神殿は,すべての神の子供たちのための神の計画について教えています。末日聖徒にとって,これらの美しい建物は,平安と人生の目的の展望を与えてくれます。定期的な神殿参入は,モルモンを霊的に強め,イエス・キリストの模範に従う決心に焦点を当てる助けをします。
現在の教会大管長のトーマス・S・モンソンは次のように述べました。
「教会員として受ける最も大切で最高の祝福は神の神殿で受けるこれらの祝福です。…」
「それぞれ(の神殿)が世界に輝くかがり火であり,わたしたちの証の現れです。すなわち,永遠の父なる神は生きておられ,わたしたちを祝福することを望み,まことにあらゆる世代の息子娘たちを祝福することを願っておられます。それぞれの神殿はわたしたちがこの地上で生きているように確かに死後の生活が実在するというわたしたちの証の現れです。」(「聖なる神殿―世界に輝くかがり火」『リアホナ』2011年5月93,94)






